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ガレリアアッカ
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2013年1月

 
  ●1月19日(土)〜1月26日(土)      
  細川 進 静物画展      
  ACCa 4回目になる細川進の個展。今回は油彩による静物画を発表する。
画業と並行してギャラリーを営む細川は、若い作り手たちを応援しているが、彼らの作品が今回の静物画のモチーフになっている。
技法としては、木板に下地を作り、その上に銀や錫の箔を貼り、更に和紙を重ねたものに描いたものである。和紙の下に見え隠れする箔のそこはかとない光がモチーフを柔らかく引立てる役割を果たす。
画面中央に位置するモチーフは、静物画の名の示す通り、静かにそこに佇んでいるだけで、十分な存在感を示さなければならない。若い作家が作品にこめた思いを、果たして画家はどのように表現できているだろう。絵の前に立つのが楽しみな展示である。
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2013年2月

 
  ●2月2日(土)〜2月9日(土)      
  山田実穂 かば作品展      
 

山田さんの彫刻を見て、かばの魅力に気づいた人も多いだろう。写実というわけではないが、悠久の時間を体現したかのような、揺るぎない存在感が十二分に表現されている。しかも、日々の暮らしの何気ない喜びも伝わってくるのだ。作家の制作姿勢そのものなのかもしれない。

「世の中の価値観も、私自身の生活も、5年10年と経つにつれ変化してきたのに、変わらないのは『かば』を作っていることだけです。」と、気負いも衒いもなく、作家は言う。

素材は、これしかないというような素朴な風合いのテラコッタ。そんなかば達に、ぜひ会いに来ていただきたい。

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  ●2月16日(土)〜2月23日(土)      
  清野 学 陶展      
 

清野さんの作品は、じつに清々しい。筋の通った潔さといおうか。夾雑物を排したシンプルな造形は、身じろぎもせず、無心にその場に佇んでいるかのようだ。

「やきものという大幹に、見えない程小さくとも、自分の花を咲かせることが、本懐」、と語る言葉も折り目正しい。伝統を踏まえつつ、独自の技法も用いて制作する。粉引をベースに、ひびが生じた化粧土に刷毛目で変化を持たせた「鉄刷毛目粉引」、釉裏に紋様を施した「紗彩」などがそれである。

どんな場面にもしっくりと合い、それでいて存在感を失わず、しかも使いやすい。そんな品の良い器を、ぜひ手に取ってみていただきたい。

  seino_3
2013年3月 

 
  ●3月9日(土)〜3月16日(土)      
  太田良子 ガラス展      
 

「一枚一枚、ガラスに私の『雨』を描いています。」と、語る言葉も印象的な太田さん。窓ガラスに行儀よく並んだ滴。フロントガラスで踊る雨粒。時には、針のように刺す雨。なかでも、穀物も人も潤す春の雨が好きだという。

天空から降る雨は、内と外との間に引かれた紗幕なのだろうか。光の加減で、向こう側が見えたり消えたりする。そんな一瞬をガラスに写し取った静謐な世界が、見る人の心をとらえる。

今回は、豆皿と小皿を100枚ずつ、それぞれ違う絵柄、形を目指して制作。作品の雰囲気とは打って変わった様子で、作家は奮闘する。飾るにも、使うにも、手元に置きたい一品に出会えるはずだ。

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  ●3月23日(土)〜3月30日(土)      
  加藤仁志 陶展      
 

色は、粉引き、白。装飾は、整然と連なるしのぎ。無駄を削ぎ落とした造形。加藤さんの器は、声高な主張などしない。自然に、静かに、美しく存在している。そして、その温かさ、使い心地の良さは、年々増しているようだ。

「作り手が ”心地よく制作する”。それが、使って頂くかたに、”居心地のよい器”として伝わる。そんな器づくりをしたい。」という言葉にも、手掘りの原土を使うという姿勢にも、作家の強い思いがこもっている。

作品を待っているファンにとっても、新たに出会う人にとっても、楽しみな展示である。

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2013年4月 

 
  ●4月13日(土)〜4月20日(土)      
  里 佳孝 彫刻展      
 

彫刻家、里佳孝さん、アッカ初めての展示。削り出し、むき出しの木の肌。その重量感と勢いは、大地そのものか。そこに触れる手のひらが感じるのは、その大きさか、永々と受け継いできた時間か、温もりか。見上げた顔は、行く先の何を思うのだろう。

「単純なことで大切なことが気になります。人が生きる動機が気になります。そんなことを考えながらつくったりします。ただ、一番気になることは、そうして出てきた形です。」と、語る里さん。まっすぐに平明に物事を見る眼差しが、作品の清々しさとなって、表れているのかもしれない。

そんな荒々しさと軽やかさが同居する、ちょっと不思議で魅力的な木彫の世界に、ぜひ出会って頂きたい。

  sato
2013年5月 

 
  ●5月4日(土)〜5月11日(土)      
  尾形かなみ ガラス展      
 

物語を包み込んだような、詩的でものを思わせる作品で、見る人を惹きつける尾形かなみさん。今回のタイトルは、"in the mirror"。「鏡に映る自らの姿が、返してくるのは、見かけだけだろうか?」と、作家は思う。

ガラスを覗き込んで見えるのは、忘れていた懐かしいもの、気付かなかった光かもしれない。ガラスがこちらに投影してくるものを楽しみに、制作しているという。それ以外にも、ざくざくと気軽に使える器も展示されるのも、うれしい。

眺めて、覗き込んで、使って、尾形かなみの世界を楽しんで頂きたい。

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  ●5月18日(土)〜5月25日(土)      
  小川由利子 陶磁展      
 

例えば、古伊万里の器を見ると、「作ること、描くことが、とにかく楽しい。器として使ってもらえるのが嬉しい」、そんな感じが伝わってくるのだという。そして、「私も、そうなのです」と。楽しんで作る、これが小川さんの作品のいきいきとした魅力の源だ。

染付で描かれるのは、山や草木、そこに現代的なタワーが並ぶ。自動車かと思うと、宇宙船。ペンギンもうさぎも、手の中で土をこねて成形した、おどけた造形にぴったり。使いやすそうな皿にも、身近なポットやカップがはずむ。それらが、古典模様とアンサンブルしているのも楽しい。

今回は、春から初夏のイメージも加味するという。どんな絵柄になるのか、これも楽しみだ。

  ogawa
2013年6月 

 
  ●6月8日(土)〜6月15日(土)      
  南 時俊 鋳金展      
 

鋳金作家、南 時俊さん、ACCa 3回目の展示。金属なのに、そっと触れてみたくなる、見たこともない形なのに、これに出会いたかったのだと思わせる、そんな作品をご記憶のかたも多いだろう。

「何かになり損ねた形、切り取った部分、焦点が合わないままのぼやけた印象」を、そのままつかみ取りたいと、南さんはいう。そうして出来た形には、そうなる理由があるのだと。繊細にして、悠揚たる造形は、見る側の心にもすっと流れ込み、作品の背景の広漠たる空間を思わせたり、懐かしく感じさせたりする。

素材としてのブロンズにも、惹かれるという。色合い、肌合い、重さ、手を触れたときの温度、どれもが感動的なのだと。ぜひ、作品に触れて、その感動を味わっていただきたい。

  nam
  ●6月22日(土)〜6月29日(土)      
  井手江里子 ガラス展      
 

透明感と色使いが印象的なガラス作品を、鹿児島で制作している、井手江里子さん。ACCa
初登場である。高温でトロトロに溶けたガラスと、対話しながら作るという吹きガラスを中心に、レースガラスが魅力的な井手さん。

透明なガラスの中に、とりどりの色彩、文様を閉じ込めた器やオブジェ。手間と技術を要する技法から生まれる作品は、実に軽やかで動きがある。覗き込むと、明るい南の日ざしの中で風に吹かれているような心地のよさが感じられる。

作家がめざす「使いたくなる、使って楽しい器」は上品でもあり、使い手にとっても、出会いたいもののはず。ぜひ楽しんでいただきたい。

  ide
2013年7月 

 
  ●7月6日(土)〜7月13日(土)      
  小泉かほり 陶磁展      
 

シンプルな造形、時に野の草花をあしらった、使いやすい磁器。日々の食卓にぴったりだ。小泉さんの場合は、そこにゆらぎ、確信のあるゆらぎが加わって、いっそうの魅力になっている。これ見よがし、いかにもの企みとは違い、穏やかで、おおらかさを感じさせる。

「子供と浜辺で、貝や流木を拾うのが、最近の楽しみ。波打ち際で見つけるビーチグラスは、とてもきれいで、夢中になって時間を忘れてしまうほど。」という、小泉さん。のびやかで使いやすい器の背景には、日常を大切にする作家のこんな確信があるらしい。

何気ない暮らしの中から醸し出された、ほっとする器を、ぜひ手に取っていただきたい。

  kahori
  ●7月27日(土)      
  夏休み こども版画ワークショップ      
 

ガレリア・アッカ(ギャラリー)では、講師に版画家の野村千夏先生をお迎えして、小学生(1年生〜5年生)を対象とした紙版画教室を開催します。

8月21〜24日、ギャラリーにて作品展を行い、できあがった作品を展示します。

  workshop
2013年8月 

 
  ●8月21日(水)〜8月24日(土)      
  夏休み こども版画作品展      
 

7月27日(土)に開催された「夏休みこども版画ワークショップ」の作品展です。

是非お出かけ下さい。

  sakura
2013年9月 

 
  ●9月7日(土)〜9月14日(土)      
  梨本美保 陶展      
 

アッカ4回目の展示となる梨本さん。今回は、季節が夏から秋へと移ろう時期。光も、日に日に変化しながら、キラキラと跳ねているように感じる、と作家はいう。その中で実を結ぶ、イチジクやハスの実を新しいモチーフにして、ほっこり和むデザインをテーマに制作している。

これまでもザクロのモチーフなどを、白化粧や布目等の技法で、愛らしくやわらかくデザインした、使いやすい器で定評のある梨本さん。新モチーフにも期待が高まる。食器の他に、インテリア小物も並ぶのも楽しみである。

 

  nashimoto
  ●9月21日(土)〜9月28日(土)      
  野村千夏 木版画展      
 

野村さんの木版画は、フリーハンドで切り取ったかのような、簡潔、大胆かつ繊細なライン、爽やかな色彩が印象的だ。今回のテーマは「完璧な円に近づく」。野村さんの作品に接したことがある方は、「完璧な円?」と、首を傾げる人もいるかもしれない。

その通り、野村さんの描く円は、形も色も多様、多彩。円く見えるのは、太陽、月、風船、人の顔? いや、もっとつかみどころのない何か? 求めるもの、去りゆくもの、つなぐもの、だろうか? 楽しそうで寂しげで、静かなのに、どこか活き活きしている。そんな版画の世界に引き込まれてはいかがだろうか。

  nomura_2
2013年10月 

 
  ●10月12日(土)〜10月19日(土)      
  船山奈月 木工展      
 

材となる木が生きてきた歳月と向き合い、削り出し、刳り出して生まれる船山さんの器は、どのラインも、どのくぼみも、しなやかで清々しい。器を持つ手に優しいのはもちろん、盛られるものにも、置かれる場所にも優しいのでは、と思えてくる。

前回の展示から3年、子育てによって制作環境が大きく変化。でも、器への思いは、時間が限られるからこそ、単純になったという。余計なことは考えず、奇をて衒わず、ただひたすらに美しい凹みや曲線を持った器をつくりたいと。

シンプルな中に、ひっそりと意志が感じられる器を、と語る言葉も、作家の着実な歩みが仄見えて頼もしい。器のほか、小物も展示。楽しい空間になりそうである。

  funayama
  ●10月26日(土)〜11月2日(土)      
  小野田康子 染付展      
 

白地に藍の文様。濃淡があるとはいえ、たった二色で、無限の表現を秘める染付。なにより、作家自身が、その魅力のとりこになっているに違いない。古典に学びながらも、自由闊達な文様を描く小野田さんの作品からは、そんな喜びが伝わってくる。

「盛付の邪魔をせず、けれども盛付前も楽しくにぎやかに・・・。描きたい気持ちと、余白を楽しみたい気持ちを按配しながらの絵付けです。」と語る。そんな思いがあるからこそ、見て楽しく使って楽しい器が生まれるのだろう。

アッカ5回目の展示。制作の地、琵琶湖の様子を作家流に写し取った器も、さらなる展開を見せるという。使ってみたい一品に出会えるはずだ。

  onoda
2013年11月 

 
  ●11月9日(土)〜11月16日(土)      
  醸されてゆく風景 内藤裕子画展      
 

「幼いころ、不要になったゲラ刷りの裏に、いろんな絵を描いた。何の絵を描いたのかは覚えていない。残っているのは、紙の手触り、紙や印刷インクの匂い。感覚の記憶は、今も鮮明によみがえってくる。」そんな、記憶をたどってみるのだと、内藤さんは語る。

記憶の奥のほのかなものが、次第に、今につながる情景を結んでいく道のり。抽象画でこその、詩情ただよう世界が展開される。

映画作家かわせなおみさんとのコラボレーションによる、恒例のカレンダーの2014年版が展示販売されるのも、楽しみである。

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  ●11月23日(土)〜11月30日(土)      
  山下秀樹 陶展      
 

燻し銀という言葉は、渋くて味わいがあることのたとえだが、山下さんの器の燻し銀の肌あいには、渋さも、華やかさも、モダンも、存在している。しっとりとした銀の光沢、その奥から現れる深い青。山下さん独自の焼成法、「銀化天目」から生まれる色合いは、ひとつとして同じものはない。

シャープな角型、やわらかく無駄のないふくらみ等の確かな造形を伴って、おしゃれで、しかも飽きがこない器である。ふと感じる温もりは、作家の人柄なのかもしれない。

これまでの展示でも好評の、土鍋、直火ポット、ごはん鍋も多く展示される。季節がら、食卓の楽しみが増えそうである。

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2013年12月 

 
  ●12月14日(土)〜12月21日(土)      
  田子美紀 ガラス展 -冬のガラスの楽しみかた。-      
 

大胆な色彩の組合せが、はずむように楽しく、夢のように心地良い田子さんのガラス。こんなにカラフルで美しい器に、どんな料理をのせたら良いだろうと迷う人がいるかもしれない。でも、そんな心配は無用だ。ケーキでも、和菓子でも、ポテトでも、青菜でさえも、不思議なことに、いきいきと、しっくりと合うのである。ぜひ、お試しあれ。

クリスマス、お正月と人が集まるこの季節。笑顔で囲む食卓をイメージしながら、よりカラフルで、はなやかに、おいしそうな器を制作中だという。わくわくするような展示になりそうだ。

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